電気温水器の仕組みは?
電気温水器のメリットやデメリットはなに?
光熱費を節約する賢い使い方を知りたい!
電気温水器の仕組みは、要点を抑えれば簡単に理解をできます。
私は不動産投資家として様々な物件に携わってきましたが、中には電気温水器の物件もあり調べるうちにどんどん詳しくなっていきました。
リフォームや建て替えの際に相談される機会も増えてきたのですが、この電気温水器はちゃんと理解をしておかないと光熱費が安くなるどころか、高くなって損をしてしまう可能性もあります。
この記事では、電気温水器の仕組みやメリット・デメリット、そして光熱費を抑える上手な使い方についてまとめています。
この記事を読むことで、電気温水器を理解するのに必要な知識が身につき、光熱費を節約する方法が理解できるようになるはずです。
無駄に高額な光熱費を払って損をしてしまわないように、ぜひ参考にしてみてください。
電気温水器の仕組みは?
まずは電気温水器の仕組みについて紹介をしていきます。
電気温水器の仕組み
電気温水器は、
・電気料金の安い深夜の時間帯に電気でお湯を沸かして、
・タンク内に設置したヒーターで湯を温めて貯蔵しておく、
といった給湯システムです。
ヒーターはタンク内の上層と下層に組み込まれており、
タンク内のお湯を温める時には下層部のヒーターを使用し、
昼間お湯が不足してきた時には上層部のヒーターでお湯を沸き足します。
タンク内のお湯はいつも満水状態で、
温度の違いで上部は60~90度の熱いお湯、
混合層、下部は水の3層になっています。
タンクの下から給水された冷たい水は下層部のヒーターで温められ、
「お湯は冷たい水より軽く上部に移動する」
という特性を活用して上まで移動し、90度近くまで温められます。
湯水の温度差が20度以上になると、
比重の差により「混合層」と言うお湯と水の中間層が出来ます。
電気温水器の供給口は上部にあるので、
お湯の使用時には上部の熱いお湯が出ます。
すると使用したお湯の分だけ、下部から水が足されます。
しかし、混合層が仕切りの働きをしているので、
お湯と水が混ざる事はありません。
混合層の中ではお湯と水はゆっくりと混ざっていきますが、
上部の高温のお湯と下部の水はそのままの状態で保たれます。
電気温水器のメリットデメリットは?
どんな物にも良い面悪い面がある様に、
電気温水器にもメリットとデメリットがあります。
では、電気温水器のメリットとデメリットとは、
どのような事でしょうか?見ていきましょう。
電気温水器のメリット
- 電気料金の安い深夜電力を使ってお湯を沸かすので、光熱費が安い。
- ガスや火を使わないので、ガス漏れや不燃焼などの危険がなく安全である為、
高齢者だけの家庭や子供のいる家庭でも安心して使える。 - 災害などで水道が止まった時、
タンク内に貯めてあるお湯を非常用として使うことが出来る。 - 構造がシンプルなので故障しにくい。
- 燃焼系の給湯器に比べ劣化が少なく寿命が長い。
- 煙や炎が出ないので屋内に設置しても排気の必要がない。
- 運転音が静かなので深夜や早朝でも気兼ねせずに使うことが出来る。
電気温水器のデメリット
- 使えるお湯の量に制限がある。
- タンク内のお湯がなくなると、深夜お湯を沸かすまでお湯が使えない。
- お湯をタンクに貯めるため、大型の機器を設置しなければならず、
設置スペースが必要となる。 - 基礎工事が必要となり、コストがかかる。
電気温水器には、
このようにメリットもあればデメリットもあります。
電気温水器の購入を考えている方は、
メリットデメリットどちらの点も良く考慮し、
家族構成や居住環境などと照らし合わせて決めると良いでしょう。
電気温水器の光熱費はどのくらい?
では、電気温水器を使用した時の光熱費は、
どのくらいになるのでしょうか?
家族構成やお湯を使う頻度、量によっても変わってきますが、一般的な4人家族の場合では、
電気温水器のひと月の光熱費は目安として、4000円ほどです。
同じ家族構成で、ガス給湯器を使った場合の光熱費は、
5000円ほどになります。
そこで、電気温水器の稼働時間が、
深夜の電気料金の安い時間帯だという事は、
コスト削減に大きく関係していると言えます。
また、電気温水器のリモコン操作機能を上手く使い、
お湯を使う時は節電・節約に気を付ける事によっても、
光熱費はさらに安くなります。
光熱費を節約する電気温水器の上手な使い方は?
電気温水器以外でも、
家庭で使用する電気機器はたくさんあるのでそれだけ電気代もかかります。
特に最近はオール電化住宅などが浸透してきているので、
節電できるところはうまく節電して光熱費を安く抑えたいですよね。
光熱費を抑える電気温水器の使い方を調べましたので見ていきましょう。
フルオートタイプではなく使わない時は電源を切れるセミオートタイプか給湯専用タイプにする
フルオートタイプは、全部自動運転で行ってくれるのでとても便利です。
しかし、お風呂に入らない時間も、保温機能でずっと通電している状態なので、その間も電気代がかかります。
セミオートや給湯専用タイプは、
お湯はりを行った後は電源がオフ状態になっているので、
保温に使う無駄な電気代を使わなくて済みます。
よほどめんどくさがりではない限り、使わない時は電源を切れるセミオートタイプをおすすめします。
家族の人数が少なければ、使わない時間は電源を切っておくようにする
入浴する人数が少ないと、お風呂の空き時間も長くなります。
その間は電源を切っておくと、無駄な電気を使わなくて済みます。
ただし、温め直すのにも時間がかかるのでこまめに電源を切るのは使わない時間が長くあく場合にしましょう。
お風呂は出来るだけ続けて入るようにする
入浴時間がバラバラだと余計に光熱費がかかります。
その上、入浴時間の間が空くと、その間にお湯は冷めてしまい、
入る度にお湯を温めなおさなければなりません。
そこで、なるべく浴室が温かく浴槽のお湯が冷めないうちに、
続けて入るようにすると余計な電気代がかかりません。
家族でお風呂に入る時間を決めておくなどをすると、光熱費は節約することが可能になります。
タンクの容量を決める時、湯切れや湯余りを起こさないような容量のタンクを選ぶ
電気温水器を購入する時、
タンクの容量を決める事はとても大切です。
1日に使えるお湯は、タンク内で沸かしたお湯に限られます。
家族の人数や来客数、お湯を使う頻度などを考えて、
調度良い容量のタンクに決めましょう。
大きすぎてお湯が余ってしまったり、
小さすぎて足りなくなり沸き足しをしたりすると、
それだけ余分な電気代がかかったり、ロスになったりします。
特に、お湯が足りなくなって湯切れを起こすとお湯が使えないので大変です。
一般的な家族構成によって、
推奨されているタンクの容量は以下となるので参考にしてください。
- 3~4人の場合・・・370L
- 4~5人の場合・・・460L
- 5~6人の場合・・・550L
ただし、来客の数や頻度、この先の家族構成に変化がある場合などによっても変わるので、家族構成やお湯の使用状況に合ったタンクの大きさを決めて下さい。
余分なお湯の量を減らし設定温度を下げる。
温めるお湯の温度が高く、お湯の量が多いと電気代が高くなります。
お風呂も満帆になるまで沸かす必要がない、夏場はお湯の温度を上げなくてもよいなどのように、
こまめに温度や湯量を調整することで節電を行うことができます。
自分のライフスタイルに合わせた電気料金プランを選ぶ。
深夜電力にも違いがあります。
例えば深夜電力は、午後11時~午前7時までの間の、電気代が安くなる8時間通電タイプが基本ですが、午前1時~午前6時までの間の、電気料金が安くなる5時間通電タイプなどもあります。
夜遅い時間帯や朝方入浴する人は、夜間電力の稼働時間と重ならないで入浴できるので、このプランの方があっています。
このように自分のライフスタイルに合った、1番効果的な電気料金プランを選ぶ事が最も重要です。
また電力会社以外の企業から供給されている新電力は、従来の電力会社より安く電力を発電しているので、より電気代が安いお得なプランを用意している事があります。
電力会社自体の変更を考え直してみるのも、光熱費を抑える一つの方法です。
電気温水器は、電気やお湯を使えば使う程電気代は高くなります。
そこで、普段から無駄な電気、無駄なお湯を使わない様に、ちょっとしたことに気を付けるだけでも電気代を抑える事ができます。
ぜひ、普段の無駄使いを見直す機会として一度、使い方を考えてみてください。
まとめ
電気温水器とは、電気代の安い深夜の時間帯に電気でお湯を沸かし、ヒーターのついたタンク内に貯めておくシステムです。
電気温水器には4つのメリットがあり、中でも光熱費を節約できることが、一番直接的なメリットとして上げられます。
ただし、電気温水器は大きなタンクが必要なため設置スペースと工事コストがかかる事が大きなデメリットです。
また、最近は電力自由化などの影響もあって、エコキュートや太陽光発電と組み合わせたり、蓄電池と組み合わせた方がより光熱費を節約できて、将来的には利益が出たり、災害時の備えになるケースもあります。
こちらに太陽光発電のメリットやデメリット、エコキュートのメリットやデメリットをまとめた記事を掲載していますので、参考にしてみてください。
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